慢性的な痛みを和らげるには
『慢性疼痛は不安神経症を伴う場合がある』
― 心のバランスが崩れ「脳の誤作動」が始まると治りにくくなる ―
滋賀医大の先生にも招待され、『日本慢性疼痛医師学会』に出席させていただいたときに、参加されていた腰痛や肩、膝などのスペシャリストの医師が本音で語っておられたのですが、「慢性疼痛で症状がこじれた患者さんの場合、正直、治りにくい」と。
ですから、「出来れば、何でも早期治療を心掛け、慢性化する前に治していくという発想を持っていただければありがたい」と皆さん、口を揃えて話してくれていました。
「慢性疼痛」や「痛み」に関する最新の研究で、「ゲートコントロールセオリー」と呼ばれているものがあります。
「痛みの刺激」⇒「脊髄」⇒【関所】⇒「脳」⇒「痛み・感覚の増減」という順番に行き渡ります。ポイントは「脊髄」には、【関所】があり、リラックスした状態の場合、【関所】の門が閉じ、痛みがあまり感じずに済むわけです。ところが、「心理的因子」などが重なり、四六時中気になって命令が出続けた場合、【関所】の門が開き続け、痛みは何倍にも何十倍にも増幅していくわけです。
これが「痛み」が起きるメカニズムです。
当院でも「慢性疼痛」で悩み、紹介されて来院される患者様が大変増えております。
患者様も辛くて大変だと思いますが、こうした場合、なかなか一筋縄でいかず、こちらも腰を据えて症状改善に向け、治療していくとことが大事だと思います。そして「脳の誤作動のリセット」や「心のケア」も同時にしていくことが非常に大切だと思っております。
『希望の光』をもって共に頑張ってまいりましょう！！
