椎間板ヘルニア症状
『日本人になぜヘルニアが増えたのか?!』
― 衝撃の真実を語る ―
最近NHKの健康番組で、私と全く同じ意見を述べている東京大学医学部付属病院の名誉教授のドクターで、「腰痛」専門医でもある先生がおられました。
その先生は、「MRIで診断されても出来れば忘れてください。実はほとんどの場合、画像診断で指摘された箇所と痛みの場所は関係がないことが多い」と。
私も同意見です。
MRIは時と場合に応じ必要なものだと思います。しかし、今の時代、ドクターがMRIに頼りすぎた結果、その弊害もかなり出てきたように感じます。
(例えば、画像で「椎間板ヘルニア」と診断され見せられますと、患者さんのほとんどは、ショックを受け、「もう一生治らないのではないか?」という不安、恐怖感にかられてしまいます。そして、その日から人生が変わってしまうという二次被害が実際に起きているということです。しかも「ヘルニア」の宣告を受けた患者さんの多くは、悪くなるまで治療法がなく、手術するまで放置されてしまうという現実があるからです。)
しかし実際は、病院で「椎間板ヘルニア」と100人診断されたとしても、90人程は当院で治療していった結果、治っております。
現在、待合室やホームページで流している動画やオフィスニュースでも度々書いていますように、ヘルニアには通常4つの段階があります。
@潜在性ヘルニア←カイロで治療可能
A椎間板膨隆 ←カイロで治療可能
B椎間板突出 ←カイロで治療可能
C椎間板脱出 ←手術が必要
@ABまでは、カイロで治療可能な範囲で、ほとんどの場合、治療で治まっていきます。
私が驚いたことに、病院からまわってくる患者様のなかで、MRIで指摘された箇所と実際にしびれている位置が違っているケースがよくあるのです。
「ヘルニア」には「支配領域」というものがそれぞれあるのですが、指摘された箇所と痛みを出している場所が全く関係ないという事が実際にあるのです。
このような場合、もし手術したとしても治るわけがありません。昨年末、私が出席させていただいた『日本疼痛医師学会』でも発表されている先生がおられましたが、65歳以上の方で全く腰痛を感じていない方を対象に腰のMRIを撮った場合、痛みを感じていないにも関わらず、実に85%の方に椎間板ヘルニアがみられたという衝撃の事実がありました。
つまり「痛い方も痛みを感じない方もある」ということが言えます。
人間の身体には「身体」と「心」があります。前回のオフィスニュースNo41号でも説明しましたように、たとえ、1、2箇所ヘルニアがあったとしても、人間の身体は本来、強靭につくられています。 他の筋肉や靭帯で補正する仕組みが備わっているのです。
痛みを感じてしまうと、どうしても病院へ行かれる方が多いと思います。病院では、まずレントゲンやMRIにより画像診断を行います。
そこで、一番大きな問題が発生するのが、『画像を見せられる事による、精神的ダメージなのです。気持ちの上で、自分はこのまま手立てなく、もっと悪化してから手術をしなくては治らないんだと思い込み、そして脳にもインプットされます。結果、だんだん悪い方向へといってしまい悪循環を起こしているケースが後を絶ちません。』
MRIが世の中に出始めたのは、比較的最近の話で、40年前のことです。それまではなかったのです。しかし、MRIが出始めた頃から、日本人に「椎間板ヘルニア」の診断が異常に増え始めました。