カイロプラクティックさかいニュース
『なぜボキボキ鳴らすのが悪いのか!?』
(ボキボキ=改善)は勘違い?真の治療とは!
人体のバイオメカニクスの仕組みとして、例えば、仕事上、同じ向きの姿勢が続いたり、何らかのストレスが継続してかかってしまいますと、動きが悪い関節(ハイポモビリティ)が出来てしまいます。
そうすると、その動きを補正するために、周辺の関節が動き過ぎる(ハイパーモビリティ)状態ができてきます。
よく首の骨をポキポキ鳴らす方がおられますが、この音は、実は動き過ぎているハイパー関節が一早く動いてしまい音を発してしまっているのです。そして、音が鳴ると気持ちよく感じるのは、このハイパー関節周辺の筋肉が一時的に緩んだ状態になるからです。
気を付けなければならないのは、このような場合、首や手を鳴らすことで首や手のコリがとれたと勘違いしてしまうことです。
しかし、これは大きな間違いです。
動き過ぎてグラグラになった関節は、この部分を治療で治していかない限り、「アリ地獄」のように一生そういう状態や癖がついてしまうのです。
つまり、動き過ぎた関節を守るために、脳からの指令がおりてしまい、周辺の筋肉をより緊張させ肩や首の周辺の筋肉に過緊張のコリの状態(スパズム)を起こしてしまい、また音を鳴らさないと我慢が出来ないという悪循環の繰り返しが始まってしまうのです。
【なぜ施術者は簡単にアジャスト(矯正)をしてしまうのか?】
整骨院や整体、他のカイロの治療院でも、ほとんどの場合、施術者がこういう基本的な医学知識を知らずに行っている方が沢山おられます。なので、患者さんが「先生、この辺りが凝っています」などというと、簡単に、首から背中、腰や全身にかけてボキボキしてしまうのです。
人間の身体でアジャスト(矯正)をしなければならない状態とは、不意打ちに起こる事故等で、通常では起こらないはずなのですが、椎骨が完全にロックされてしまったときだけです。
(ちなみに、そういったケースの場合でも、施術する箇所は、本当に一か所か二か所のみです。全身をボキボキしたりする治療は、本当の意味で治療ではありません。)
しかし、たいていの施術者は、実はこのロック(フィクセーション)の部分が検査で探せずに、つまり、ハイパー(過剰運動)なのかハイポ(抑制)なのかフィクセーション(ロック)なのかがわからずに、手当たり次第に、ボキボキとアジャストしてしまうのです。
【ムチウチ】
(交通事故のむち打ちの治療も一緒です。「牽引」して伸ばされる部分は、ロックして関節が動かない部分ではなく、その上下の動き過ぎているグラグラの関節が伸ばされてしまっているだけなのです。なので、実はあまり意味がありません。)
先ほども述べましたが、本来、緩めなくてもよい関節が不必要なアジャストによって、緩められてしまうと、これはもちろん病院でレントゲンを撮っても写らないのですが、一生グラグラの状態のままになってしまうのです。
そして、そのグラグラの関節を守るために周辺の筋肉が拘縮し、その解除のために、ボキボキしないとスッキリしないという悪循環の状況が生まれてしまっているのです。
そして、施術者もこの重大なことに気づいていないケースが多いのです。
当院では、万が一、フィクセーション(ロック)があったとしても、無意味なアジャストをせずに、より安全な方法(持続圧の治療法)で治していきます。
さらには、必要に応じて、脳から命令が出ていた自律神経の信号もリセットして切り替えていきます。そして、毎回動きをチェックしながら、安定していくまで治療を続けていくと治まっていくのです。