カイロプラクティックさかいニュース
『心・技・体』
昔から『心・技・体』という言葉があります。これは柔道などの武道の世界では、よく耳にする言葉だと思います。以前、テレビで柔道の古賀俊彦選手がバルセロナオリンピックで金メダルを獲得したときの心境を語っていた番組を見ました。たしか試合本番の10日前に吉田選手との練習中に片方の膝の靱帯を伸ばしてしまい、絶体絶命のピンチに立たされていたことは記憶に新しいと思います。その時点で、体重も4キロ弱まだオーバーしており、本当に大変な思いだっただろうと推測されます。でも、古賀選手本人が言っていたのは、今この状況で、試合までに『技術は10』、『体も10』しかおそらく戻らないだろう、だったら、『心で80』カバーして、『トータルで100にしよう!』と決意されたそうです。そして、試合当日までスポーツドリンクを凍らせて、毎食半分ずつかじりながら体重を落としていったそうです。試合結果は当時、私も見ていて感動しましたが、見事に『金メダル!』を獲得しました。
わたしたちは、ここからいくつかの教訓を学ぶことができると思います。
- 逆境に立たされた時でも決してあきらめずに、むしろ考え方をプラスにもっていったこと
- 開き直れたことによって逆に雑念がとれ、試合に集中できたこと
- 心と体のバランスがとれ、調和して目標に向かっていくことができたこと
『21世紀は心の時代』といわれているように、『病気』においても、精神的な影響やストレスは無視できない部分があると思います。
例えば、『風邪』のようなものであっても、実は精神的な疲労や睡眠不足などが原因で、肉体的に問題が出ている場合もよくあると思います。そのほか、野球やサッカーをしていて、たまたまボールが体に当たったりなどで外傷的な怪我をしてしまうということもあるかと思いますので、この場合は、肉体的な問題が発症と言えるかもしれません。私が見る限り、だいたい病気の約7割くらいが精神面が主流でからんでおり、約3割くらいが肉体的なものから始まっているように感じます。
スポーツの世界からも学べますように、健康を維持していくためには、『心と体の調和』が非常に大切であり、人生を川の流れにたとえると、『心が船頭、体が乗り船』のような役割を果たしており、このあたりを上手に乗りこなしながら、それぞれの目標にむかって進んでいくことができたら、最高だと思います。