カイロプラクティックさかいニュース
『レントゲン異常なし・・・でも』
よく新しく来院される患者さんのなかで、病院で「レントゲン異常なし」でも、痛くて眠れないんです、という患者さんがいます。これは、よく耳にする話ですが、なぜこのようなことが起きるかというと、じつは、腰痛や肩こりなどの場合、多くは骨に異常があるというより、むしろ筋性のものが圧倒的に多いといえるからなのです。
レントゲンは、骨折、脱臼などを確認する場合に必要なのですが、そのほかの場合、レントゲン異常なしでも異常を起こしている場合はよくあります。外傷的なものは別として、基本的に骨は勝手には動きません。ところが、そのひとつひとつの骨には、それをしっかり支えるために、固有の筋肉がしっかりついています。たとえば、腰椎の場合は、ひとつの骨に対して、長・短回旋筋、多列筋、棘間筋、そして全体には、腸腰筋、脊柱起立筋などの固有筋群がしっかりサポートしています。さらには、各関節と関節の間には、強靭な靭帯もしっかり付着してサポートしています。
じつは、腰痛や肩こりが起きる場合、これらの靭帯や筋肉の閾値が異常を起こして、筋を緊張させたり、逆に弛緩させたりして、骨を引っ張ってしまうのです。これが歪みにつながっていくのです。そして、なぜ筋肉のトーンがあがったりしてくるかというと、たとえば内臓系に負担がかかりすぎて、動物性の脂肪を採り過ぎてしまっていたりすると、病院でいうところのコレステロール値の異常とか中性脂肪が高いとかいわれるところなのですが、ここらあたりに負担がかかってくると、内臓体性反射の仕組みにより、脊髄筋を通して反射性に体の表面や関連筋の部分にも痛みや違和感を感じてくることがあるからです。
ですから、構造的な部分に異常を起こしていたとしても、打ったとか、転んだとかでなければ、こういうところを改めていかなければ何回も繰り返してしまうということがあります。あるいは、過度のストレスだったり、そういうところの積み重ねっだったりすることはよくあります。そのような場合、相対的に副腎の機能が疲れてしまい、姿勢をシャキッとするいわゆる姿勢筋の持続性が弱くなることにより、猫背になりやすくなったり、同じ姿勢が維持できにくくなるため、すぐにゴロンと横になりたっがたりします。そして、われわれはこのような本当の原因をみつけてあげることが一番大事なことだと思いますし、症状の改善にむけて努力しながら、治療していく姿勢が必要だと思います。そのために、一生懸命今後ともがんばっていきますので、どうぞよろしくお願いいたします。